活動日:2012.1.12
報告者:田中真人
14日の14時から五右衛門ヶ原の運動場で、18時から反松公園仮設で音楽のイベントを調整。五右衛門ヶ原の3箇所にチラシを配布。反松公園仮設については、自治会でチラシを作成し、すでに配っているというので、感心してしまいました。
14日の18時~20時に紫会館で「どんと祭」を開催。昨年、毎週土に40名ほど来ていた学生ボランティアが活動を再開しどんと祭のお手伝いをします。私と清水氏は反松公園仮設と、紫会館と別れての活動となるでしょう。
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本日は、市民会館に足を運び、館長さんが呼んで下さった大工さんと話をさせて頂きました。
(なぜなら)
年始の挨拶に五右衛門ヶ原のテニスコート住宅へ行き、自治会長や書記の方と2時間近く話をしてきました。その中で、集会場の周りにベンチがあると良いという話を聞きました。
「ベンチが欲しい」
理由1,デイサービスの利用者が多く、迎えの車を外で立って待っているお年寄りが多い。
2,現在は寒い季節だが、温かくなってくればベンチの周りに人が集まりやすい。
(今の季節でも日中太陽が出れば意外と温かいので?人が足を止め談笑をするきっかけになる)
3,行政に連絡をしてもまったく聞き入れてもらえない。
ぜひ、支援させて頂きたい。
市民公園住宅にベンチが大量にあるので、どうやって入手したのかを副会長さんに伺うと、市民会館から提供してもらったというのです。私は、ボランティアセンターで活動していた時に何度も、館長さんとお会いしており、面識があったので、直接足を運んで話を伺うと、ベンチはボランティア団体によって寄付された物で今は無いとのことでした。しかし、話をしていると、知り合いに(市民会館で避難生活されていた方)被災した大工さんがおり、紹介してもらえる事になったのです。、
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本日は、その大工のE氏とお会いしてきました。大工さんの目はうつろでどこか遠くを見ています。自己紹介してから、ベンチの話になります。
E氏「何台ぐらい必要ですか?」
自分「最低でも2台、できれば4台ほど、、」
E氏「あー、3~4台ならやってもいいかなぁ。」
自分「おいくらぐらいになりますか?」
E氏「それはいいよ」そっぽをむくE氏
自分「いえいえ、きちんとお支払いしたいのです」。お金の話になると、よそを向いてしまうE氏。近くいた館長が、「私にも棚を作ってよ」と言いますが、E氏は反応しません。話を続けていきます。
E氏「全部流されちゃってな、なんもないんだよ、工場も流されたよ。この坂の
下では、ずいぶん多くの人が流されたんだ。消防車もバスもみんな流されてきてな、遺体も、かなり上がったんだよ」
震災当時の話を続けるE氏、無言で話を聞く自分。聞き通して沈黙が訪れた時に、話題を変えて質問します。
自分「さっきの、館長さんみたいに棚を作って欲しいとか、そういった話はありますか?そういった話はありそうに思うのですが、お仕事に繋げられるといいですよね?」
E氏「そんな気にはならない、考えられねぇよ。そんな事はどうでもいいんだ、二人流されてね、まだ見つからないんだ。葬式も上げてないんだよ。」
遠くを見つめるE氏。そして無言が続きます。
突然E氏は口を開いて「でも、代わりに何人も救ったんだ」「3~4台だったらなんとかなるよ。ずいぶんと世話になったしなぁ」
承諾してくれたのは、金とか、仕事とかでは無く、避難している時に世話になった館長からの話(お願い)だからで、まったくもって自分のビジネスの話といった事では無いのだと感じます。そしてそのベンチも同じく仮設住宅に入っている人の為のもの。
料金については、なんとか、無理の無いように受け取って下さると良いのですが。後日館長さんを含めて相談したいと思います。
彼は、まだ復興とか、そんな言葉は耳に入らない。スタートのラインに立っている感覚なく自分の将来や、仕事など考えられない。まるで亡霊のようにそこにいる。そんな印象を持ってしまった私。苦しいです。
彼の立ちゆきを祈らずにはおれません。
きっかけはなんであれ、彼の本職である、大工仕事をする事によって、彼の魂に何かが響いてくれることを強く願い、祈ります。ベンチが出来上がったら連絡が来ることになっています。その時に彼の姿が今よりも前を向けていますように。。。。神様に祈ります。
震災から10ヶ月が経過した今もこうして苦しんでおられる方達がいるのです。
「祈るしかない」という言葉に対して「祈る事ができる」といった事も耳にします。私も、同感であります。しかし、「祈らずにはおれない!」これが本当です。
その祈りから来る「行動」を続けさせて頂きたいと思います。
(記憶をたどって書きました。方言などはまったく書けていないので、ご了承下さいませ)
以上