活動日:2014.12.14
報告者:奥原幹雄
平成26年12月14日 餅つきイベント (西八幡前仮設住宅)
今シーズン2回目の餅つきイベントとなった今回は、
西八幡前仮設住宅での開催でした。
この西八幡前応急仮設住宅は13世帯と小規模な仮設住宅で、乙女の会のメンバーであるKさんが自治会長を務めている仮設住宅です。
この仮設住宅の場所は、震災による火災被害が酷かった鹿折地区にあり、鹿折小学校の裏手の山合いにある住宅です。
周りを杉林に囲まれている場所なので、日当たりが悪くとても寒く感じる場所でした。
この日は小雪が舞い、風も強かったので、体感は物凄く寒く感じました。
今回のメンバーは、乙女の会からKさん(以前、小泉の仮設住宅に住んでいて自宅を再建されている方)、
そしてFさんご夫婦(今回は、男手が無いために急遽Fさんの御主人にも参加して頂きました)、
それとMさんの4名。それに母と私の6名で向かわせて頂きました。
仮設住宅に到着して、車から荷物を降し、準備に取り掛かりました。
臼や杵を水で湿らせて、もち米が蒸しあがるまで30分ほど待ちます。
その間、女性陣は集会所の中で、あんこ、きな粉、大根おろしなどを準備しながら、会話に花を咲かせていました。
実は乙女の会のMさんは、震災前は鹿折地区で文房具店を営んでおられました。
ちょうど、第18共徳丸が打ち上げられていた、JR気仙沼線の鹿折唐桑駅の辺りにお店があったそうです。
文房具屋さんのおばちゃんと言えば、地域のこども達はよくお世話になっており、みんなが知っている存在です。
それで今回訪れた仮設住宅は、ほとんど鹿折地区に住んでいた人達が入居しているので、Mさんを知っている人達が沢山いらっしゃいました。
思わぬ再会に、みなさん驚きと喜びがあり、そこから会話は鹿折地区に住んでいたいろんな人達の近況に話題が展開していきました。
「あの人はいまどこの仮設にいるの?」「元気にしているの?」など、懐かしさを感じておられました。
震災によって地域の人達がバラバラなり、今はそれぞれの所で懸命に生活されておられます。
そしてまた、再会すればお互いが生きていることを喜び、近所の人達の安否を心配し、思い遣ることが出来る。
こういう人間関係が以前の地域にはあったのだと、改めて感じました。そして、いま進められている新しいまちづくりにおいても、このようなお互いを思い遣ることが出来る地域づくりが大切になると感じました。
一方、男性陣のFさんのご主人と私は、外でガスコンロを囲んで火の番をしながら、コーヒーを片手に震災のときの様子などいろいろなお話を聞かせて頂きました。
震災の時の話は、その人その人にいろんなドラマがあり、みなさん本当に大変な経験をされていると感じました。
「人に歴史あり、震災にドラマあり」です。
そろそろお米が蒸す上る頃だと思って臼を見てみると、先ほど水で湿らせておいた臼と杵がツルツルとすべる。
濡らしたところが凍っているのでした。どおりで寒いわけです。
今回は、3キロを2臼つきました。
つき上がったお餅は、集会所に集まった7~8名の住民の方々と私たちで頂き、
残りは来られなかった方へお配りし、のし餅にしてお持ち帰りいただきました。
今回も、住民さんに大変喜んでいただける餅つきができました。
ありがとうございました。