2014/09/12

現地報告(9/9-10)≪特別編≫

活動日:2014.9/9-9/10
報告者:奥原 幹雄

 
≪特別編≫
 
金光教全国青年教師集会in東北 オプショナルツアー
大船渡市三陸町越喜来「杉下仮設住宅」にて、
住民さんと一緒に『草刈&お茶っこ』を実施

 
 9/9(火)昼~9/8(水)昼の1泊2日の日程で、金光教全国青年教師集会㏌東北のオプショナルツアーが開催された。本集会は9/8 13:00~9/9 12:00の1泊2日。仙台と石巻を会場にして行われ、北は北海道から南は大分県と日本全国から青年教師が集まり、総勢43名の青年教師が参加する集会となった。その内、オプショナルツアーには26名の青年教師が参加された。

 オプショナルツアーは、本集会終了後の9/9(火)13:00に石巻教会を出発。1日目は南三陸の『防災センター』、気仙沼の『向洋高校』『岩井崎』を見学。気仙沼教会でご祈念をした後、陸前高田に向かい『奇跡の一本松』を見学し、見晴台からの被災地を一望。その後、大船渡市三陸町越喜来の嘉宝荘に宿泊し、夕食の際には女将さんから震災のお話しを聞かせて頂いた。石巻から越喜来までの約130㎞に渡る被災地を巡拝しながら北上していった。
 
 
 
 天気予報では降雨の可能性もあったのだが、お繰り合わせをいただいて、順調に予定をこなすことが出来た。参加した青年教師のみなさんは、それぞれに被災の爪痕や、復興状況を目の当たりにし、いろんな事を敏感に感じ取っていたようである。
 
 2日目は、本ツアーのメインでもあっるボランティア活動を、越喜来の杉下仮設で行った。活動の内容は、草刈とお茶っこである。青年教師の参加人数が26名と大人数であったため、大人数で出来る活動はないだろうかと、杉下仮設サポートセンターのスタッフの方々と相談した結果、住民と一緒に草刈をして頂いてはどうだろうか、というご提案をいただき実施する事となった。そして、草刈が終わったら、集会所でお茶っこをしましょうということで、今回は草刈とお茶っこで住民さんと交流させて頂くことになった。

 9:20に杉下仮設に到着。チラシとポスターで告知したこともあり、既に住民さんは草刈をはじめておられた。草刈りに出てこられた方は、10名程であった。そこに我々も準備を整えて草刈に参加した。会話をしながらの草刈は順調にはかどり、あっという間に草はきれいに刈り取ることができた。9:30~10:30の1時間程度の作業だったが、あっという間に時間が過ぎて行った。
 
 
 10:30からは集会所でお茶っこを開催した。7つのテーブルに青年教師が分かれて座り、各テーブルに住民さんが2名ないし1名入り、お茶っこを始めた。当初、会話のキッカケとするために、青年教師の方にはご当地のお菓子をお土産に買ってきてもらい、それを話題にしながら会話をして頂こうと考えていた。しかし、どうやらこちらの取り越し苦労だったようだ。
 私が言うのも失礼ですが、さすが青年教師のみなさん。お話を聞く姿勢や聞き方が上手で、住民の方もどんどん話をされていたようであった。また、青年教師のみなさんが、真剣に住民さんの話しに耳を傾けている様子が、本当に有り難いと感じた。
 






 
 余談ではありますが、私は昨年「臨床宗教師研修」を受講させていただき、臨床宗教師の活動を通して、仮設住宅にお住いの被災者の方々のお話しを聞かせて頂くことが多くあった。それは、「カフェ・デ・モンク」という宗教者が住民さんの話しを聞くという傾聴喫茶を、仮設住宅の集会所で行うものであるが、宗教者のほとんどが仏教者であり、そこに牧師さんや他の宗教の方が参加するというものである。
 仮設住宅などで宗教者がボランティア活動する場合は、布教活動とみなされないために多宗教が関わることで公共性を担保した活動(布教・伝導ではない)となる訳であり、公共空間で宗教者が活動するためには
とても大切なことだと理解している。しかし、いつもどこか心細さを感じていた。
 それが、今回の杉下仮設でのお茶っこでは、すべて金光教の教師(しかも青年教師)のみなさんであり、同じ信仰を持つ仲間たちが、被災者の話を聴こうと真剣に耳を傾けている。その姿に胸が熱くなるのを感じた。こんな活動が各地で展開されると、素晴らしいのではないだろうか・・・。
 
 


 
 
最後には、「大きな栗の木の下で」の歌の手遊びと、大きなトランプを使ってのハイ&ローゲームで盛り上がり、集会所の中が熱気と笑い声で一杯となった。
住民さんにとっても、我々にとっても楽しい時間となった。有り難いことでした。
 
 

その後、一行は杉下仮設住宅を後にして一路気仙沼に戻り、南町紫市場や周辺の飲食店で昼食を済ませて解散となり、それぞれの所へ帰って行かれた。